カッコ悪い奴
カッコ悪い瞬間というのは誰にでもある。うんこをもらしたり、ギャンブルでケチョンケチョンにされたりカクカクシカジカ・・・と何百何千パターンもある。しかしそんなのはカッコ悪いの内には入らない。では真にカッコ悪いというのはどんな人、またはどんな状況を指すのだろうか。
今日立川から車で帰っている時、細い二車線の道路、反対車線の前方からスポーツタイプのバイクが物凄いスピードで走ってきた。俺の車とすれ違う直前、自慢のドライビングテクを披露したかったのか、突如ウィリーを始めた。「おおすげぇ」と思いサイドミラーでそいつの後を追うと、バランスを崩し、なんと歩道に乗り上げ大クラッシュしているではないか!
残念なことに交差点が近かったので停車してゆっくり見れなかったけど、家に着くまで笑いが止まらなかった。
あいつはあの瞬間、世界で五指に入るまぎれもないカッコ悪い奴だった。
つまりかっこつけた後のミスなり失態というのはフリが効いている分反動がでかい。その瞬間にこそカッコ悪いというレッテルを貼られるのだ。
かくゆう私も今日はかなりカッコ悪かった。立川には楽器屋に、マイクとマイクケーブルを買いに行ったんだけど、店員にどんなのをお探しですか?と聞かれ、俺は舐められまいと「57か58を探してます」と、とりあえず知ってる名前を挙げた。店員はなるほどと頷き
「何に使いますか?」と聞いてきたので、
「レコーディング」と言った。さらに
「まぁ57一本持ってんすけど抜けがよくないんすよね」と全力で知ったかぶりをこいた。店員は続ける
「今お持ちのはどんなタイプの奴ですか?」タイプ??こりゃまずい、なんとか誤魔化さないと、そう思い
「細長いタイプです」店員は、うーんと困ってあれこれ説明を始めた。まぁ勉強になるしいっかと思いながら、「ですよねー」「あっそれ分かります」なんて適当に相槌をうちまくった後、最終的にじゃこれ下さい、と左隅にこじんまりと置かれた1980円のマイクを指さした。あの瞬間おれは本当にカッコ悪い奴に成り下がっていた。
最初から簡易レコーディングに使いたいから安いので、と言っておけば、あんな白けた顔されずにすんだのに。
自分でハードルを上げた時はきおつけないといけませんねまじで

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